百人一首(1)

2001/02/01

秋の田のかりほの庵の苫をあらみ
我が衣手は露に濡れつつ
2001/02/02

春過ぎて夏来にけらし白妙の
衣干すてふ天の香具山
2001/02/03

あしびきの山鳥の尾のしだり尾の
長々し夜をひとりかも寝む
2001/02/04

田子の浦に打出て見れば白妙の
富士の高嶺に雪は降りつつ
2001/02/05

奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の
声聞く時ぞ秋は悲しき
2001/02/06

かささぎの渡せる橋に置く霜の
白きを見れば夜ぞ更けにける
2001/02/07

天の原ふりさけ見れば春日なる
三笠の山に出でし月かも
2001/02/08

我が庵は都のたつみしかぞ住む
世をうぢ山と人はいふなり
2001/02/09

花の色はうつりにけりないたづらに
我が身世にふるながめせし間に
2001/02/10

これやこの行くも帰るも別れては
知るも知らぬも逢坂の関